今まで読んだ小説で、一番好きなものを選ぶとしたら、村上龍の「超電導ナイトクラブ」をあげます。
初めて読んだのは20歳くらいの時で、以降数年ごとに読み返しています。
超電導ナイトクラブと呼ばれる、ボディビルダーのママがやっているバーにハイテックの常連が夜な夜な集まり、最先端の技術から下ネタまで、まとまりなく議論し、時に起こる問題にハイテク技術を使って解決を試みる、という内容です。
村上龍節というのか、前半は丁寧に描写し、物語を構築していくのですが、後半になるにつれ、物語自体が暴走し、ラスボス級のキャラがあっけなく死んだりして終わります。
なんでこの本が一番なのかとちゃんと考えてみたのですが、この本に書かれている禍々しく混沌とした場所に憧れているからだと思います。
頭良すぎてクレイジーになった人間とか、なんかぶっ飛んでる人間や、危ない匂いのする場所に憧れていて、でもそんな場所なくて、あっても近づかなくて。
だから小説の中に求めるのだと思います。
自分の行けない場所につれて行ってくれて、あってみたい人に会わせてくれるのが小説なのでしょうかね。
最近、あまり小説を読む時間がないですが、また時間を見つけて読みたいですね。